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UNIVERSE25

突然ですが、UNIVERSE25 という研究があります。
私が、人間社会を考える時に参考にする実験の1つです。

実験は1968年~1972年の4年間行われましたが、倫理的な問題から実験が中止されました。
倫理的という言い方をするという事は、それなりに酷な結果であったというのは想像つくかと思います。

人間の先祖はネズミである。
恐竜絶滅の時でも、小型で、地下に住む事ができ、体温保持がデキる哺乳類は生き延びる事ができました。
様々な実験にネズミは使われますが、先祖故に人の行動パターンも生態的な反応も、現代の人間に酷似しているからというのも1つです。
安価で、多産であるというコストパフォーマンス的な要素も大きいです。

最初にこのUNIVERSE25の実験のざっくりした内容を頭に入れてもらえると、記事の理解がしやすいと思います。

INDEX

UNIVERSE25の実験概要

実験内容

ユニバース25は、1970年代初頭、アメリカの行動科学者ジョン・B・カルフーンによって実施された一連の行動科学実験の一つです。この実験の目的は、理想的な生存条件下での生物(この場合はマウス)の社会動態を観察することにありました。実験設備は「マウスの楽園」とも呼ばれ、無限の食料供給と十分過ぎる広大な居住空間が提供されましたが、その生息地は外部世界から完全に隔離されていました。

初期の環境では、ネズミの増え方に限界を感じ、より大きな実験施設を作り再実験されました。

最初は8匹のネズミが放たれ、256個の巣箱が用意され、まさにネズミにとってはユートピアの状況を作りだし、そこからどの様にネズミが社会形成するのかを観察した実験です。

実験進行

施設を作り、新しい環境になれ、縄張りを作り、104日後から出産を開始しはじめました。
個体数は増え、315日目、620匹まで増えました。

順調に増えて行くと思いきや、ここからおかしな行動が見られます。

巣箱は15匹が入る様に作られているにも関わわらず、自由に行き来せず、決まった巣箱に111匹が暮らし始め、餌場も何か所もあるのに、同じ時刻に同じ場所で奪い合う様に一斉に餌を食べる様になります。

元来ネズミは、テリトリーがあり、密着状態を避け、コミュニケーションを取りながら規律ある行動をしますが、1/3は規律ある手段として行動し、2/3は繁殖もせず、無気力に過ごすネズミに分かれて行きました。無気力なネズミは巣箱を持たず、床で寝る行動を取るようになります。ニートの誕生です。

ニートネズミは、メスに相手にされず、集団行動するオスに攻撃され、また集団行動するオスは餌を独占し、餌を食べにくるニートネズミやメスを攻撃し始めます。
こうして独占的で攻撃的になったネズミは凶暴で貧欲で、見境なく他のネズミを犯そうとします。

メスたちも出産してもオスが守る訳では無いので、メスもまた攻撃的になっていきます。
自分の子どもを守るどころか、子どもを攻撃して、早々に巣から追い出し、追い出された子どもは凶暴なネズミから身を守る為に、ニートネズミになるというプロセスをたどります。

そしてこの追い出された子どもが親の世代に入ると、社会性を学ばないネズミは交配も子育ても行わず、ただ毛づくろいするだけのニートネズミとして拍車をかけていきます。 発情しても、メスが巣箱に招き入れるという求愛ルールが分からず、オスはメスの後をストーカーの様についてまわり、未成熟のメスやオス同士で絡み始めます。

560日後、出産が停止し、最大2200匹まで増えたネズミは、一気に死滅してゆき、920日後、最後のオスが死んで全滅します。

これが実験の概要です。
最高の環境、最高のユートピアという状況を作っても全滅する。
これは、映画マトリックスでも言われていた事ですね。人は至福を求めるが至福の環境に置けば全滅してしまう。

環境よりも個と多の関係性

社会的退化

ネズミの密度が高まるにつれ、社会的退化していきます
繁殖行動の減少、攻撃性の増加、そして社会的役割の放棄が観察されました。特に注目すべきは、「ニートネズミ」の出現です。これらのネズミは、他のネズミとの相互作用を避け、繁殖や社会的活動に興味を示さなくなりました。いわゆる草食系男子とも言えますし、恋愛に興味を示さない。女子もまた警戒する余りに機会を失う。
彼らは自身の毛づくろいに異常なほどの時間を費やし、社会から孤立して生活します。

なかなか、現代的な内容です。

社会崩壊の原因

この社会的崩壊の背後には、1か所の密度の高さによるストレス、社会的役割の喪失、そして個体間の競争の増加があります。
カルフーンは、これらの問題が環境の物理的な容量に関係なく発生すると指摘しました。
リソースが豊富であっても、社会的相互作用の質と量が重要な役割を果たすことを示しています。

ユニバース25の実験は、理想的な環境下でも、社会的および行動的な問題が必ずしも解決されないことを明らかにした例です。
この実験から得られた知見は、現代社会が直面する問題、特に高密度の都市環境における社会的孤立やストレスに関連していると考えられます。

現代社会に重ねて

ユニバース25の実験が示す現象は、単なる動物実験以上のものです。
この実験は、現代社会、特に高度に発展した都市環境で生じている問題に対して、重要な示唆を与えます。

都市部では人口密度が非常に高く、これが多くの社会的、心理的ストレスを引き起こしています。ユニバース25の実験では、密度が高くなるにつれて、マウスの行動に負の変化が見られました。
同様に、人間の社会でも、過密状態が精神健康問題、社会的孤立、そして人間関係の劣化を引き起こすのは想像に難しくありません。

デジタル時代に入り、人々はモノの供給やインフラという物理的に、SNSを通してのオンラインでの心理的接続は接続されているように見えますが、実際には社会的孤立が増加しています。ユニバース25で観察された「ニートネズミ」のように、人々はしばしば社会から隔離され、孤独感を感じることがあります。これは、オンラインの繋がりが、対面での交流の質を補うことができないことを示しています。

また、技術発展によって、人間の生活を豊かにする多くの利点を提供しますが、物質的な豊かさが、必ずしも幸福や健全な社会的相互作用を保証するものではないことを示しています。
技術による繋がりが増える一方で、それが真の社会的満足感や属する感じを提供するとは限らず1つの手段に過ぎないという点です。
合理性が謳われる中で、合理性は必ずしも正解とは言えません。

また、社会行動という点だけでなく、性別の垣根がなくなっていくのも1つです。
ユニバース25の後期のネズミにありがちな、毛づくろいに特化していく行動は、人間に当てはめれば男性がメイクをしたり、また男性が女性的になることを示唆しています。

このユニバース25の実験結果は人間と社会の熟成度において、どの様に進むのかという点において考察できるポイントが多く、未来予測がしやすいという点において、私は結構気に入っています。

そんなユニバース25の本がAmazon に売ってました(‘ω’)
280円!安っ! 

https://amzn.to/43fYOh9

読んでみたいけど、大学の教科書読んでレポートつくらなあかんから読まれへん。

起きてる時:大学の勉強
寝る前(お布団の中):金融の本

(*‘ω‘ *) 頼む!時間をくれ!

(‘ω’) 勉強する為の時間を無限にくれ!

(‘ω’) アホやから時間かかるんや。

勉強してたら6時間くらいすぐに終わってしまう。

因みに、AIが描きだす、未来のユートピアってこういう感じなんやて

未来って、昭和ちびっ子未来画報の内容とかなり合致しているんですよね。

(‘ω’)はよ車飛んでくれ。 ドローン型とかじゃなくて
あれやったら、普通にヘリで良くない?

私はデロリアン型しか認めたくない

というか、この時代どこに行った…。

いや、20代の時はあったはずだ。 ハートカクテル的なものは!
(‘ω’)なんもいえねぇ

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